戦略と戦術の違い
よく会議や打ち合わせなど、”戦略的に仕掛ける”とか、これは”戦略商品だ!”とか、耳にすることがありますよね。よくよく話を聞いてると、戦術や作戦のことを指していたりします。今日は戦略と戦術をしっかり理解してこれからのマネージメントや自分の人生設計などに役立ててくれたら幸いです。
こまけーこというなーとか、どっちでもいいんじゃね!?とか言う方はわりと多くいますが、言葉の定義はとても大切です。わざわざ別の言葉になっているぐらいですから、意味が違うのです。これをおろそかにすると大きなコミュニケーションミスを招き何がしたかったのか、伝えたかったのかわからない話し合いになり、話し手の気分がすっきりするだけで、事が前に進みません。
では具体的に説明するとこうです。戦略とは4構想になっています。そしてその上に企業理念があるのです。
企業理念
- 戦略
- 作戦
- 戦術
- 後方支援
この順番でとらえていきます。また1にいくほど、大きな視点で4にいくほど小さな視点で考えます。
もう少し付け加えていきます。
企業理念 ⇨存在意義(ずっとかわらない)
- 戦略 ⇨ 目的を達成させるためのシナリオ
- 作戦 ⇨ 戦略を実現させる為の各プロジェクト
- 戦術 ⇨ 各プロジェクトを成功に導く戦い方(兵士、武器、方法)
- 後方支援 ⇨ 輸送、環境の整備、労働の整備、その他サポート。
企業理念は社会的、存在意義みたいなものなので、よほどの事がない限りかわりませんし、どちらかというとつけたされていく感じだと思います。戦略は数年ごとに見直され変化していくのが一般的です。ですが、企業理念は毎年コロコロ変わるものでもありません。
戦略とはストーリー
目的を達成させるための「ストーリー」が戦略です。どういった物語にしたいのか?ドラマにしたいのか?ストーリーがよくなくては面白くありません。そのあとの脚本にや、キャスティングなどのイメージもわきまんし、ワクワクもしません。それでは人の心は動きません。あなたのいうことに興味をもってくれないでしょう。そうです!「ストーリー」や「シナリオ」こそがもっとも重要でもっとも大きな視点になり大切なのです。
どの業界で、どうゆうポジションで、どういった魅力があって、ここにしかなくや、もしくは優位性が高く、それをすることで僕たちはこんなに成長できますとった感じ、あくまでも感覚的にですが、こういった感じが戦略です。そしてもっともよいストーリーにたくさんの人が集まってきます。
PS : 目的は別にしっかり考えられていることも忘れないで!戦略とは目的を達成させるためにあるストーリーです。戦略だけではストーリーは語れないのです。
作戦はいくつもあるプロジェクトが平行して進んでいる
そしてとても重要なのはいくもの作戦が平行して進んでいることなのです。例えばアパレルでは、各ブランドの次の季節のテーマや企画などがあったり、イベントやスポット企画などがあったり、新規出店や、赤字店の閉鎖なども、様々なプロジェクトが平行して進んでいます。そしてそれらすべてが、目的を達成させるための戦略の中にあるのです。
戦術はより具体的に
これは各プロジェクト(作戦)が成功するために具体的な戦い方です。どこにどれだけの人員を置いて、どんな兵器で戦って、どこから攻めるのかということを決めます。われわれ企業にとっては現場をどのようにリードしていくのか?そのことを具体的にすることです。自身のアパレルでは、店頭の一番テーブルには、今週はこの商品をこういった、色の流し方で、こういった出し方でディスプレイはこうして、このPOPをつかって演出しましょう。そこで、店頭のスタッフはこういった行動に気をつけて動きましょう。試着やお買い上げのお客様にはこういった情報をつたえましょう。といった感じで、もうめちゃ具体的にするこが戦術です。
後方支援が一番頑張る
兵士(現場スタッフ)や兵器(バイヤーやMD)をサポートするのが、後方支援です。基本的には物資の輸送、労働管理、環境の構築、整備など、あらゆるサポートが後方支援です。そして実はこの後方支援こそが忙しく動き回る必要があります。理由は兵士は疲れさせてはいけないのです。ようは現場スタッフということになりますし、企業においては社員でしょう。十分な休暇と高いモチベーションがたもてるようにサポートし続けます。戦術を実行している部隊にできるだけ手間をかけさせないようにすることが、大切です。
どうでしょうか、戦略と戦術、わかりましたか?多くの人は、すばらしい新製品をつくることが戦略と思っていたり、人を増やすことが、戦略と思っていたりします。ですが、それらは戦術や作戦や後方支援のことが多いのです。働き方や雇用形態なども、しばし論理にあがります。これも後方支援にあたります。社会の役に立つことが、人から必要とされ、そこに仕事ができて、お金が動いて暮らしができていくのです。この記事で一番お伝えしたいのは、そうゆうことでした。ではしっかりこの4構造と企業理念を理解して楽しく楽しみながらお仕事がんばってください!!
次のコラムでは”コンセプト”についてお話しさせていただきます。